嘉永3年、創業者(初代)、江夏嘉平次(こうかかへいじ)は鹿児島県出身です。
同市東千石町に「江夏屋」の屋号で綿布太物商を開店、朝鮮貿易を営んでいましたが、当時の貿易の中心地、長崎へ江戸末期移り住んだようです。長崎では従兄弟の有川孝兵衛(こうべえ)と一緒に貿易を続けていました。
明治初期、二代目、有川孝兵衛の時に浜町へ進出(現在の榎一口香の場所)。明治20年頃、屋号を「有川呉服店」と改めました。
明治26〜27年、西浜町十番地(現在のデオデオ)に移転、明治後期〜昭和24年までは三代目、有川吉之助(きちのすけ)の時代で、綿布太物商の小売を開始しました。当時の職人の片毛ネルシャツ地、腹掛地、足袋底生地などの一手販売とその仕立屋、中国との取引もこの頃です。
四代目、有川正夫の時には、戦災から店を再興、浜町1-10(現在地)に移転しました。綿布洋反(めんぷようたん)、実用呉服の小売、さらに洋服の時代を想定し婦人服地を取り入れました。(昭和24年)
昭和26年3月、有限会社有川商店に法人化しました。
昭和48年12月、五代目、有川正之が就任。昭和50年には店舗を大改装。実用呉服をやめ、婦人服地と仕立の店へと変換していきました。社名も「生地と洋装アリカワ」に変更しています。
平成12年、創業150周年を迎えました。「信用と誠実」をモットーとし、ずっと「糸へん」の商売を続けてきました。
平成14年4月、生地と洋装部門を閉鎖。貸ビル業へ移行、平成15年11月、六代目として有川光子が就任。現在に至ります。 |